普段当たり前だと思っていたこと。
それは、住んでいた土地を離れたときに、本当はそうではない、と初めて気づくものです。
実際に、去年7月、東北からここ神山に来て、
向こう(地元の宮城)で普通だと思っていたことがこちらではそうではない!
ということに素直に驚きました。
神山町HPより
例をあげるときりが無いのですが、
印象的だったのが「芋煮」という単語の使われ方。
東北は芋煮文化。
秋になればそこらじゅうの川原でいくつかのグループができ、
その輪の中心には大きなアルミ鍋が据えられているのは、
この時期、日常的によく見られる光景です。
ホームセンターはもちろん、大抵のスーパーでも、芋煮用の大鍋を貸し出しており、
芋煮の為のある程度の道具は簡単にそろえることができるようになっています。
お隣、山形県の名物は有名です!
http://www.y-yeg.jp/imoni/
こちらの「芋煮」は「芋煮会」というように、
あくまでも「芋煮」をする、ことであり、行為のことでした。(と、思っていた)
しかし、徳島に来てびっくりしたのは、それが料理名として存在していること。
「芋煮」をする、ではなく、「芋煮」を作る、という。
似ているようでいて、ニュアンスが違う!
どうでもいいといえばどうでもいいことなのですが。
こんなふうに、ひとたび場所が違えば、同じ言葉でもモノでも、違うことがある・・・
——
そんななか、徳島に来て早々、
県のPR動画制作にかかわることになりました。
地元の人間じゃないのに、PRって・・・?
ということは、つまり、
アピールポイントを探すところから始めないといけないわけです。
テーマは徳島の食について。
制作チームで選考を重ねた結果、選んだのは4品。
徳島といえばコレ!と地元民が豪語する4品が決まりました。
出演してくださった県庁のIさんは、
去年春に徳島にきたばかりで、愛媛出身とのこと。
Iさんによると、同じ四国同士ではあるものの、
愛媛と徳島では知らないことも多いといいます。
なので、映像中のナレーションを考えるときも、この表現であってるのかな?と、
お互いに調べあったりする場面もあり、徳島にちょっと詳しくなる良い機会だったと思います。
タイトルの「うまいんじょ!とくしま」
この「うまいんじょ」は、阿波弁で「おいしい」をあらわしています。
Iさんのはにかんだ笑顔も最高なのでぜひご覧ください。
フィッシュカツ食べたくなってきたー。
文/森川 翠