大南・隅田ご近所トーク【3】神山メーカーズスクールとUターン
投稿日: カテゴリー: つくる

これまで2回(【1】【2】)に続き、今回は「いま」と「これから」について、NPO法人グリーンバレー理事長の大南信也さんと株式会社プラットイーズ会長の隅田徹の2人に、えんがわオフィス広報担当の谷脇が聞きました。
(大南さんの敬称はタイトル・本文の一部で省略させていただきます)

<たにわき>
ここまでは、これまでの話をうかがってきましたが、ここからは「いま」と「これから」を聞かせてください。まずは「今」について。

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<スミタ>
今はもちろん、(えんがわオフィスの業務を)軌道に乗せることやね。
初年度よりは2年目になって、かなり東京のオフィスに近くなってきたけど、まだまだスタッフが新しく入った人が多くて、スキルがまだ足りないというのがあるから、それを早く埋めて東京と同じレベルにしたい というのが会社としての第一。

もうひとつは、せっかくここに来てるから、
ここの地元・徳島・神山でやっている意味をちゃんと残したい。
今やっている神山アーカイブスをみんなに愛されて長く親しんでもらえるものにしたい。
それをやっているおかげで近隣の所からもいろいろ声を掛けてもらってるので、
神山アーカイブスをちょっと広げて「徳島アーカイブス」にして、ここの地域のためになったらいいなぁと。

もうひとつ雇用に関して言うと、やはり今ひしひしと感じているのはUターンやね。
すごく希望者が多いし、Uターン者のいいところは、やはり経験があるっていうところ。
みんなそれなりのちゃんとスキルがあって、社会人経験があって、それも東京や大阪で結構高いレベルの仕事の経験をしてきてる。
そういう人たちの思いと我々企業の事情はすごく一致するなぁと。

今までは地元雇用を優先してきたけど、今後はUターンに着目していきたいなぁと。
もったいない! そういう人の技能とかスキルを使わないと。

<たにわき>
大南さんは、(今について)いかがでしょう?

<大南>
まぁほなけんスタンスはいままで通りなんよな。
ところが、神山を取り巻く周囲っていうのは、この1年ちょっとで激変したよな。
でも結局、外の状況っていうのは自分らでコントロールできることでないんで、敢えてそのままでええと思うんよな。
ただ自分たち自身が、ここのベースを失わんようにするんが一番大切なんかな。
というところが一個と、それからもう一個は、
ちょっと今これからやり始めようと考えよんが 神山メーカーズスクール

<たにわき>
メーカーズスクール?

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<大南>
うん、この(インタビューの)「つくる」「のこす」でないけども、
この「つくる」っていうところで、

<たにわき>
(このブログテーマに)ピッタリじゃないですか!(3人笑)

<大南>
そうそう。
もうちょっと町全外が学校になるような形のものを作りたいなというのが一個あって。
今度多分(神山バレー・サテライト・オフィス・)コンプレックス(※神山にあるコワーキングスペース)も改修されるんで、その辺りが ヒトづくり・コトづくり・モノづくり の拠点になるというのが、

<たにわき>
へーーー!

<大南>
できんかなっていうんで、多分現実にこれからうまく動いて行くんかな思うんやけど。
で、その神山メーカーズスクールができたら、それをずーっと膨らましていった時に、
もしかしたら、例えば高等学校を、現実にある神山分校の辺りを、もうちょっとガツッとあれした(新しい)高校に持っていけたらなぁっていうのが一つ、希望ありますねぇ。

<たにわき>
めちゃくちゃいいっすねー。

<大南>
うん。 やっぱり今、神山の子たちは中学校を卒業したら(徳島)市内へ出るっていうことなんで、あと3年間、神山でいろんなメニューとかの刷り込みができれば(いいなと)。
結果その高校を出て(からは)、東京に出て行こうが、海外へ出て行こうがいいんだけども、
結局メニューを持っていった子らは、やっぱり帰ってくる可能性が多いんで、
そのあたりでグルグルと(循環する)。今隅田さんがいよった、これもUターンやな。
やっぱりIターンの人もおるし、Uターンの人も両方おるっていうのが一番望ましい姿かなって思うんよな。

<たにわき>
メーカーズスクール。
神山町は「つくる」町ですね。

<大南>
そうそう。

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「これから」の話として、大南さんから出た「神山メーカーズスクール構想」。
おもしろい(多様な)大人がいっぱいいて、その生きる姿を地域の子供たちが見て学ぶ というところがポイントだと感じました。
そして、地元でより深く学んだ子供たちは、いつしか地元に帰ってくるというストーリー。
これは、海士町で既に行われている取り組みにも通ずるものがありますね。
その海士町では、童謡「ふるさと」の3番の歌詞がアレンジされて歌われています。
「こころざしを果たし いつの日にか帰らん」
(元の詩は「こころざしを果たして」)
今回の話を聞いたとき、私はこの歌詞を思い浮かべていました。

次回はお二人に「のこす」についてうかがいます。
お楽しみに。

谷脇研児


大南・隅田ご近所トーク
【1】えんがわオフィス誕生秘話~出会い編~
【2】えんがわオフィス誕生秘話~誕生編~
【3】神山メーカーズスクールとUターン
【4】枠をとっぱらった場 を残していく
【5】やったらええんちゃうん→未来に繋がる今を楽しむ