こんにちは、おとなカタログの谷脇です。
2021/02/10(水)は美馬市の岩倉中学校にて、1・2年生に近隣のキラキラ大人3人
◎茶農家:曲 大輝 さん:お茶の曲風園(三好市大歩危)
◎和ごころアーティスト:中村 有希 さん:心の甘味処 ふるる庵(美馬市脇町)
◎データ分析起業家:片岡 豊 さん:株式会社リッチハニカム(美馬市脇町)
が授業をしてくれました。
まずは、私・谷脇から自己紹介や仕事についての話をしてから、3人に15分ずつ話してもらいました。
まずは、茶農家の曲さんからスタート。
曲さんは徳島の一番西、三好市山城町でお茶づくりをしています(曲風園)。上名小学校(廃校)→山城中学校→貞光工業(現つるぎ高校)と進んで、香川の自動車部品メーカーに5年勤めてから、23歳で実家に戻ってお茶農家を継いで7年目。
最初はやらされている感じで、この仕事は楽しくなかったそうですが、自分から積極的に取り組み始めると、いろんな人と繋がって、いろいろと学ぶことで、様々な可能性が広がってきて、今は本当に楽しく仕事をしています。
お茶は1つの葉っぱから、紅茶・烏龍茶・緑茶・ほうじ茶・番茶 と様々なお茶が作られます。材料は同じで、製造工程が違うだけなんですね。曲風園でも曲さんが新たに紅茶の製造・販売を始めたそうです。
お茶は5月が収穫時期で一年で一番忙しい。一番の心配は「霜」。1年間育ててきたものが、1度の霜で一瞬にしてやられてしまうことも。風が当たるところは霜が下りないので、扇風機で風を送って防ぎます。
曲さんは日本茶インストラクターの資格も取って、日本茶の文化を守って広めていく活動もしています。
子供たちには「失敗を恐れずに挑戦しよう!目標がなくても、目の前のことを頑張って」と伝えました。
続いて、和ごころアーティストの中村さん。
中村さんは、宮崎県日南市出身で、2019年6月に美馬市に移住してきました。着物が普段着で、1年360日以上が着物。とにかく「和」が大好き! 最初のキッカケは幼稚園でのシャカシャカ茶道体験で、小4でお茶を習って和に夢中になり、中学校進学時は馬での通学を画策したそうです(笑)。
小中高といじめを受け、自己肯定感が低かったことから、自分で自己肯定感の研究もしました。保育士を目指していましたが、大学出願の直前で「国語を学びたい」と決意して進路変更して、国文学を学ぶことに。短大はとにかく好きな古典の世界を学びたいだけ学んで、本当に楽しかったそうです。
その後、地元で図書館司書として6年勤めましたが、着物で仕事ができないこともあって辞めて、念願の禅寺修行(京都)をして、その後11都道府県を「和とは何か」を探求して巡っている中で、東京のシェアハウスで世界を回っているプログラマーから徳島・美馬の町づくりがおもしろいと聞いて、美馬に来ました。
そして、ご縁がどんどん繋がって、あっという間に「着物で毎日働く、抹茶を出すカフェ」を実現しました(ふるる庵)。
子供たちには「大人になるのは楽しい! 人生は冒険! 好きなことやってみよう!」と伝えました。
3人目は、データ分析起業家の片岡さん。
片岡さんは、徳島市出身で徳島文理中高から東京理科大・東京大学大学院と進み、「分析」を専門に研究。その見識を世の中の役に立てたいと東京で就職。2015年に徳島市にUターンしてデータ解析業を主とする「株式会社リッチハニカム」を創業し、2019年から美馬市脇町に拠点を移しました。
「いろんなデータを繋いでみんなの生活を豊かにしていく」ことに取り組んでいて、例えば美馬市の水田周辺にセンサーを設置し、水位・水温・光の量などをデータを取得することで、「田んぼに水が入ったことの通知」や「収穫時期の予測」を行うスマート農業にもチャンレジしています。
また仕事場を「美馬ブレッドボード」と名付けて、最先端テクノロジーを体感できる「オープンな部室」として公開中。誰もが自由に使えるようにしているので、学生のみなさんはぜひ押しかけて見てくださいね。
子供たちには「学歴不要な時代こそ、好きなことを勉強して、好きなことで生きていこう」と伝えました。
次は3つに分かれてワークショップの時間。
曲さんは家庭科室で、「目指せ茶師十段&ほうじ茶を作ってみよう!」。
まずは、お茶の種類(紅茶・番茶・煎茶など)当てゲームをして、1つの葉っぱから全然違う種類のお茶ができることも理解してもらいました。5種類全部正解した人も結構いましたね。
後半はフライパンでお茶っ葉を煎って「ほうじ茶づくり」を体験。校舎中がほうじ茶のいいにおい!
これからはお茶が古くなったら、家でほうじ茶にして飲んでくれるでしょう。
中村さんは美術室で、「筆で書かないアートな筆文字」。
太い綿棒の先端をカットしたものを筆代わりにして、アートな書道を体験。
最初は線などの基本を練習してから、各自で今年の一文字を練習して、仕上げてもらいました。
みんなそれぞれ違って、とっても素敵な字が出来上がりましたね。
片岡さんは2-A教室で、「AIを体験・理解・使いこなそう」。
パソコンを使って、AIの体験をしました。Googleの「Google Teachable Machine」というWebページのAIを使って、カメラで「グー・チョキ・パー」を学習させ、リアルタイム映像が「グー・チョキ・パー」のどれかを判定させました。その後、AIの使い方の実例を元に、これからのAIの使い方も議論してもらいました。
みんな思っていたより、簡単にAIを体験できて、よりAIが身近になったようですね。
各ワークショップを終えてから、シェアタイムとしてもう一度全員集まり、ワークショップの振り返りを行いました。
多彩な3人の講義・ワークショップでワイワイ楽しい時間でしたね。
生徒たちは、今回も身近にいろんな大人がいることをしっかりと感じてもらえたと思います。
何かしら子供たちの気付きになればいいなぁ。
岩倉中の子供たち、みんな夢に向かって突き進めー!
いつも応援してるでー!
講師のみなさん、本当にありがとうございました!
あー、今回も楽しかった。
これからもよろしくおねがいします。
文/谷脇研児