おとなカタログ#35@広野小学校
投稿日: カテゴリー: イベント

こんにちは、おとなカタログの谷脇です。
2021/01/25(月)は神山町の広野小学校にて、広野小4~6年生と隣の神領小6年生に近隣のキラキラ大人3人
 ◎建築士:赤尾 苑香 さん:その建築設計工房(神山町)
 ◎シンガーソングライター:いとう 優歌 さん(徳島市)
 ◎コーヒーロースター:千代田 孝子 さん:豆ちよ焙煎所(神山町)
が授業をしてくれました。(赤尾さんは広野小の卒業生!)

まずは、私・谷脇から自己紹介や仕事についての話をしてから、3人に15分ずつ話してもらいました。
そして、生徒たちの先輩、建築士の赤尾さんからスタート。

赤尾さんは広野小・神山東中の卒業生で、この校舎(旧神山東中)の前のグランドをぐるぐる走っていたそうです(笑)。(東中で卓球部&陸上部)
建築士の仕事は、家を建てたい から 住み始める までを見守る仕事で、設計して、その後は現場で確認しながら完成させます。
子供の頃の赤尾さんは、図工大好き!チラシの間取りを見るの大好き(空想して遊ぶ)、インテリア・雑貨大好き でした。学生時代に建築が大好きな先生と出会ったことで、建築の道に進み、今では建築にどっぷりハマって、建築をめぐる旅行も大好きです。
好きな建物は、国立代々木競技場(1964完成、設計:丹下健三)で、建築からすごいエネルギーを感じて、建物も生きてるなぁと感じました。
そして、いろんな建築を紹介。ギリシャのパルテノン神殿、エジプトのピラミッド、スペインのサグラダ・ファミリア、アメリカの落水荘、脇町うだつの町並み と、建築の多彩さおもしろさを伝えてくれました。

続いて、シンガーソングライターのいとうさん。

いきなりギター弾きながら登場(笑)。シンガーソングライターとは、歌う人(シンガー)なのに曲を書く人(ソングライター)という意味で、自分で作った歌を老人ホームや喫茶店などで歌ってます。
キッカケは、小学校4年のときに授業中に喋っていたら、先生が怒って「そんなに喋りたいなら、前に来て喋れ!」と言ったので、前の机に正座して、即興で落語をしたら大ウケ!で、人の反応が嬉しくてゾクゾクしたことが最初のキッカケでした。
途中で1曲歌ったのが「うんこの歌」(笑)。歌は、直接言葉を言うより伝わりやすい と思っている。また、「伝える」と「伝わる」は全然違う。自分が伝えようとしたことが、自分の想像通りにいかずに、違う風に伝わることもある。
仕事は、誰かの役に立って、誰かが1円でも払ってくれたら、それが仕事。実際歌はそんなにお金になってなくて、別に会社の仕事もしているけど、シンガーソングライターも仕事だと思っている。お金がもらえるようになるまで極めたいと持っていて、仕事としての覚悟がある。
言葉には力があるから、みんなも迷ったりしたら言葉にすると、誰かが助けてくれたり、思ってもみないところで、誰かの力を得られるかも知れない。で、最後にもう一曲、今度は「おっぱい」という歌でした(笑)。

3人目は、コーヒーロースターの千代田さん。

千代田さんはおなじみの「お母さん」ですね(娘さんが広野小4年生)。神奈川県横浜市出身で、神山に移住して9年です。
コーヒー豆を焙煎して販売。何かを作って、値段を付けて売る という仕事ですね。コーヒーはごはんみたいに、どうしても必要なものではないけど、生活を豊かにしてくれるものです。
キッカケは関東にいるときに友達の引っ越しで、不要になった小型の焙煎機をもらったことから。コーヒーを安く飲めるからという程度で始めたけど、やってみたらすごい楽しい!どんどんハマって友達にあげるようになって、その反応から更にハマって…。
そして徳島に移住。マルシェがあちこちで開催されていたので、自分が楽しくなることをしたいとコーヒースタンドを始めました。大好評で、次は大きな焙煎機を使いたいと考えていた時、ちょうど神領に店舗のオーナー募集があったことで、今の店舗での焙煎・販売がスタート。場所ができると販売の他にもアートの展示・出張図書館などの取り組みも。
コーヒー豆は農作物だけど、日本では地産地消ができなくて、遠くブラジルやエチオピアなどの国から、いろんな人の手をバトンのように渡ってやってきます。それを大事に整えて、おいしさと伝えること。と、飲む人が暮らしの中で良いスイッチが入って、よりよい暮らしに繋がることをお届けする。という仕事をしています。

次は3つに分かれてワークショップの時間。
赤尾さんは多目的室で、「 窓を開けたら?」(窓とそこから見える風景をデザインする) 。

家を設計する時に、その家の窓からどんな風景が見えるかはとても大事なので、みんなに、窓を開けるとどんな風景が広がるか想像してもらって、窓と風景の絵を描いてもらいました。
ある児童の作品では、丸い窓を開くと、そこにはドラゴンクエストの世界が広がっていました。

いとうさんは5年生教室で、「オリジナル擬音語をつくろう」。

パン!とかドン!とか、物の音を言葉で表す擬音語は、すべて最初に誰かが言い始めたものなので、今日はこれまでに誰も擬音語を作ってなさそうな音を聞いてもらって、みんなでその擬音語を作りました。
例えば、児童「ズッ」 これはなんの音でしょう?
正解はティッシュを箱から取るときの音でした。今後は、その音は「ズッ」を使ってくださいね(笑)。

千代田さんは家庭科室で、「ほうろくでコーヒー豆を焙煎してみよう」。

ほうろくという道具を使って、2チームに分かれてコーヒー豆を深め浅めに焙煎して比べてみました。
35gの豆が10分ほど焙煎した結果、浅煎りチームは30g(-5g)、深煎りチームは28g(-7g)になりました。水分が抜けたんですね。
どちらもとてもいい香り!

各ワークショップを終えてから、シェアタイムとしてもう一度全員集まり、ワークショップの振り返りを行いました。

多彩な3人の講義・ワークショップでワイワイ楽しい時間でしたね。
生徒たちは、今回も身近にいろんな大人がいることをしっかりと感じてもらえたと思います。
何かしら子供たちの気付きになればいいなぁ。

広野小・神領小の子供たち、みんな夢に向かって突き進めー!
いつも応援してるでー!

講師のみなさん、本当にありがとうございました!

あー、今回も楽しかった。
これからもよろしくおねがいします。

文/谷脇研児