おとなカタログ#49@広野小
投稿日: カテゴリー: イベント

こんにちは、おとなカタログの谷脇です。
2023/02/15(水)は神山町の広野小学校(4~6年生)にて、神領小学校(6年生)と合同で、身近なキラキラ大人3人
 ◎チームづくりのプロ:松坂 孝紀 さん:神山まるごと高専(神山町)
 ◎田舎と世界をつなぐ人:川野 歩美 さん:神山くらしの宿 moja house(神山町)
 ◎木工職人:藤本 博久 さん:神山しずくプロジェクト(神山町)
が授業をしてくれました。
神山町での授業は去年、神領小学校で予定していたのがコロナで中止となってしまったので、2年ぶりとなりました。

まずは、私・谷脇から自己紹介や仕事についての話をしてから、3人に15分ずつ話してもらいました。
トップバッターは、チームづくりのプロ・松坂さん!

東京生まれ・東京育ちの松坂さんは、2021年に「神山まるごと高専」を作るために神山町に移住してきました。
小学校ではゲーム売買にハマり(入手したゲームをクリアして売って、中古のゲームをたくさん買う)、中学校では経費削減にハマり(文化祭・体育祭の予算を管理して無駄を100万円削減して、みんなが欲しいものを買った)、 そこから
1:自分の得意なことは、チームによって変わる(小学校では勉強が得意!でも中学校では別の「お金の管理」でチームに貢献)
2:チームを動かすのは、リーダーだけではない(キャプテンや委員長ではないけど、お金をうまく管理したらチームが元気に)
という気付きを得て、今「良いチームをつくる人」になりました。
「一人ではできないことも、チームであればできる」と信じています。学校作るってめっちゃ大変、ビックリするほど大変でしたが、ひとりではできなくて、いろんな人の協力があってできました。楽しいチームが作ったので楽しい学校になっています。
人が出会うといろんなチームができる、 せっかく神山町と縁ができたので、チーム神山で何ができるか挑戦していきたいとのこと。
「6年生のみなさんは、3年後に待ってますよ」と伝えました。


  

続いて、田舎と世界をつなぐ人・「もじゃ」さんこと川野さん。

「もじゃ」と呼ばれる川野さん、「もじゃ」とは、バングラデシュの言葉(ベンガル語)でおいしい・楽しいという意味とのこと。
川野さんは7年前に神山に来きましたが、その前はバングラデシュで2年間暮らしたとのこと。神山ではモジャハウスというゲストハウスを始めて、ゲストにありのままの神山を体験してもらっています。
海外の人が(お遍路などで)来てくれて、神山の人と交流もするとのこと。すだち収穫体験とか、バラ寿司作り体験などとても楽しんでくれ、神山の風景がとても美しいと言ってくれるそうです。
川野さんが作っている野菜や米などを一緒に作業して料理して食べたり、ゲストの話を聞くだけで自分も旅をしている気分になったりと、食いしん坊で旅好きの自分にピッタリの仕事のようです。
小学生のときは「外国の人としゃべるのがすごい怖かった」けど、少しずつ努力して今では平気で話せるようになりました。
「世界は、美味しくて、楽しい事(もじゃ)がいっぱい!」「神山も、美味しくて、楽しい事(もじゃ)がいっぱい!」
だからみんなもあちこち海外も見て、やっぱり神山っていいなと帰ってきてくれたら嬉しい と伝えました。


  

3人目は、木工職人・藤本さん。

大阪で生まれ育った藤本さん、お父さんが塗装職人だったので、それを手伝うことで自分もものづくりをしたいと思っていました。
みんなも、お父さん・お母さんの仕事手伝えるのなら、ぜひやってみて と伝えました。
大学は芸術大学で絵などを勉強して、卒業後は「現代アートを作る」という、聞いたことも想像したこともない仕事をしました。次に「家具を作る」仕事をして、今は神山に引っ越してきて「神山しずくプロジェクト」で木を削ってコップや器を作っています。
木を削る作業の様子や、それに使う道具(刃物)を自分で作る様子の映像を見せてくれたり、木の器や道具そのものも持ってきて、みんなに触れさせてくれました。
今はまだない仕事もいっぱいあるし、みんなが知らない仕事もいっぱいあるんで、大人になっても自分がしたい事をあきらめずに、それを仕事にしてやる! とか、新しい仕事を作ろう! と思うようにしてみてください。
誰かに教えられたことが絶対ではないので、自分がどう思っているかを大切に 大人になってください と伝えました。

 

次は3つに分かれてワークショップの時間。
松坂さんのワークショップは「よいチームのつくり方」 。

11人の児童が1つのチームとなって、フラフープの輪をみんなの人差し指で支え、それを息を合わせて床まで下ろすゲームを行いました。
いいチームとは?を適宜松坂さんに教えてもらいながら、少しずつ上手くいくようになり、ラストにはそれまでの記録の倍以上の速さの30秒ほどでクリアできて、みんな大喜び!
児童の感想から「心をひとつにして」「声を掛け合って」がポイントのようでした。
  

川野さんのワークショップは、「神山の「暮らし」体験ワークショップを考えよう」。

神山に来た人たちに、神山の暮らしを体験するワークショップ(WS)に参加してもらおうということで、3班に分かれて考えました。
・外で食べるのが最高WS:夏は神山食材バーベキュー(しいたけ、鮎、すだち)、春は神山まるごとお花見まつり(たけのこ、だんご、さくら茶)
・竹づくしWS:流し素麺! たけのこ料理! 竹馬!
・サバイバル生活WS:火起こし! 魚釣り!
  

藤本さんのワークショップは、「木のスプーンを作ろう」。

神山の木を使って、手を動かしてスプーン作りをしました。
藤本さんがスプーンの形まで作ってきてくれていたので、それを仕上げる作業として、彫刻刀で削ってから、やすりで仕上げました。
最初は彫刻刀を扱う手付きが危なっかしかったですが、藤本さんの指導で後半はみんな上手く扱っていましたね。
時間が少なかったので、完全に仕上げるのは難しかった子もいたようですが、作業コツは藤本さんに教わったので、きっと家で続きをやったでしょうね。
  

各ワークショップを終えてから、シェアタイムとしてもう一度全員集まって、ワークショップの振り返りを行いました。
また、児童みんなに夢を書いてもらいました。夢はどんどん語って応援団を増やしていって欲しいですね。
  

多彩な3人の講義・ワークショップでワイワイ楽しい時間でしたね。
児童たちには、身近にいろんな大人がいることをしっかりと感じてもらえたと思います。
何かしらみんなの気付きになればいいなぁ。

広野小・神領小の子供たち、みんな夢に向かって突き進めー!
いつも応援してるでー!
  

講師のみなさん、本当にありがとうございました!
  

文/谷脇研児